会社員の樫村美輝さん。「福祉のことを知って、自分のやりたいことについて考える機会にできたら」と5日間の福祉留学へ。
徳島県三好市の連携施設「池田博愛会」での経験をお聞きしました。

福祉留学参加のきっかけや動機を教えてください!

「福祉」とは、本来は人の生活に身近なことであるはずなのに、普段の生活のなかで福祉の分野とほとんど関わりがありませんでした。

福祉関連の書籍等は読んでいましたが、実際に福祉施設を訪れてどういったことが行われているのか、その場に行って、見て、知りたいと思い応募することを決めました。

福祉留学先である三好市の印象はいかがでしたか?

2月末の訪問でしたが、普段暮らす北海道ではまだ雪が降り積もっているところ、徳島では梅の花が咲いていたのがとても印象的でした。

また地元のスーパーなどでは、魚のすり身を使ったカツ、干し芋、柑橘類などが並んでいて、同じ国内でも地域によって採れる食材や食文化等が異なるのを改めて興味深く感じました。

今回は4泊5日と短期間での滞在だったため、観光をする時間はほとんどありませんでしたが、宿の家主さんとお食事をご一緒する機会や他のプログラムで滞在されていた方ともお話しすることができ、普段の生活では味わえない、貴重な経験をすることができました。

留学先施設である池田博愛会で、印象に残った体験やエピソードがあれば教えてください!

就労支援事業所では、利用者の方と一緒に同事業所で制作している割り箸の選別作業を行いました。

障害の方の入所施設では、音を用いて体を動かすミュージックケアや工作を行うなどしました。

両施設共通ですが、利用者の方から話しかけてきてくださったり、私の名前を聞いてくださったり。興味を持って接してきてくださったことがとても記憶に残っています。

福祉留学に行く前と後で変化したことはありますか?

福祉関係の専攻や福祉関係の仕事に就いている訳ではないため、「福祉」に触れる機会はほとんどありませんでした。

そのため、どこか自分のなかで福祉を特別視している部分がありました。ですが、実際に行って職員の方や利用者の方とお話することで、そういった感覚が薄くなったように感じます。

特に、利用者の方と話すのは大変なことのように感じていましたが、実際にお話ししてみるとそんなことは全然なくて、自分の勝手な思い込みに気づかされました。

次に福祉留学へ行く人たちへメッセージをお願いします。

少しでも気になるのであれば是非行ってみてください。

私は福祉の学生でもなければ、福祉関係の仕事をしている訳でもありません。この経験が直接的に何かに役立つ訳ではないかもしれません。

ですが、その場で行ってみて感じたことはきっとどこかで繋がると感じています。

福祉の分野に限らず、自分が普段関わりのない分野に対しては少なからず色眼鏡で見てしまう部分があるように思います。

ですが、実際にその場に行ってお話を聴くことでそういった見方が変わったり、わずかでもその後の世の中の見え方が変わるのではないかと感じました。