医療福祉ビジュアルディレクターとしてできることを模索している河東梨香さん。
4日間の福祉留学へ。福井県福井市の連携施設「オレンジキッズケアラボ」での経験をお聞きしました。

私は「医療福祉ビジュアルディレクター」として、デザインとアートを通した病院の改修や重い障害や医療的ケアが必要な子どもたちの暮らしにあったら嬉しいプロダクトづくりなどに関わっています。

地域住民にとってもなくてはならない存在になっているオレンジキッズケアラボさんの在り方を体感したいという思いと、福祉現場に必要なデザイン力や、子どもたちの日々の生活をよく知りたいと思いがあり、参加させていただきました。

福祉留学参加のきっかけや動機を教えてください!

福祉留学先である福井市の印象はいかがでしたか?

短い期間だったのであまり見て回ることはできませんでした。
ですが、子どもたちとの活動に使える小石や葉っぱなどを探している時に見た、凍った水面の模様が綺麗な田んぼや雪の積もった山々が印象的でした。

また、福井弁の音と会話の語尾につく「の」が温かく、とても居心地が良く感じました。

施設に併設されたカフェのメニューは、コミュニティナースと地域の主婦の方が一緒に開発されているとのことでしたが、どれも美味しくて全てを制覇したかったです!

留学先施設であるオレンジキッズケアラボで、印象に残った体験やエピソードがあれば教えてください!

普段は命に関わるような特別なケアが必要な子どもたちということを感じさせないくらい、施設全体にゆったりとした空気感が流れていて、いつでも楽しそうな笑い声が聞こえてくるような場所なのですが、一旦何かが起きると、さりげなく近くに置いてあった医療機器を素早く取り出し、子どもの状態を安定させる瞬間を見ました。

命を預かる緊張と重圧がある中で、子どもが居心地良いと感じられる空間を作っているスタッフ一人一人の努力を感じました。

 

福祉留学に行く前と後で変化したことはありますか?

福祉留学前は医療的ケアが必要な子どもたちと長時間一緒に過ごすことや、医療的ケアが必要な成人の方とはお会いする機会もなく、どのように接したらよいかが全く分かりませんでした。

福祉留学では、スタッフと子どもたちの楽しそうな掛け合いを見るだけでなく送迎に同行させていただき、学校やおうちの様子、ご家族、その子を取り囲むストーリーを知ることができました。

目に見える障害ではなく、その子自身と1対1で接することができるようになったと感じています。

次に福祉留学へ行く人たちへメッセージをお願いします。

きっと強い思いを持って福祉留学に応募されると思うので、恥ずかしがらずに自分の思いをどんどん留学先に伝えてください。
やりたいこと、知りたいことに対して、真摯に受け止めベストなプランを考えてくださいます。

現場で邪魔になってしまわないかなという不安もあると思います。私もそうでした。

留学生を受け入れ、色々質問が来ることで現場にもよい刺激や学びになるそうなので、たくさん体験して現場を楽しんで欲しいなと思います。