信州大学3年、看護学生の越山朝未さん。
夏休みを利用して1週間の福祉留学へ。

青森県八戸市の連携施設「池田介護研究所」での経験をお聞きしました。

福祉留学参加のきっかけや動機を教えてください!

私は、将来地域で暮らす方々を支援できる看護職になりたいと考えています。

「健康には地域の環境や人とのつながりが大切である」とこれまでに授業で学び、地域で人々が暮らすということについて今どんな支援や取り組みがされているのかを自分の目で見てみたいと思うようになりました。

また、学校の授業で福祉施設について学ぶ機会もありましたが、看護という視点だけでなく、もっと多角的な視点で地域に根ざした福祉を学びたいという気持ちもあり、応募させていただきました。

福祉留学先である八戸市の印象はいかがでしたか?

人口や自然豊かなところなど、風土としては私が住んでいる長野県と似た印象を受けました。

来たばかりの時は方言が飛び交う中、ひとり異国に来たような気分でしたので初めは少し戸惑いました。でも利用者さんやスタッフの皆さんに方言をたくさん教えていただき、私もいくつか方言をマスターすることができました!

最終日の自由時間や研修が終わった後には観光に出かけたり、ご飯屋さんへ行ったりと八戸市を楽しんだのですが、海が近いので海鮮をはじめとしたご飯がとても美味しかったです。

留学先施設である池田介護研究所で、印象に残った体験やエピソードがあれば教えてください!

6日間で、「かなえるデイサービスまる」、「無添加お弁当二重まる」、「訪問看護ステーションまる」、「ウェルネスサロン キャトルフィユ」の計4箇所の事業所で見学、インターンさせていただきました。

利用者さんの特徴も施設によって様々であり、行われている事業もそれぞれ特色がありましたが、中でも「かなえるデイサービスまる」での活動が印象に残っています。

「かなえるデイサービスまる」では、外出などの活動を毎月企画して行っており、私も桃狩りへ一緒に行かせていただきました。

桃狩りをする際も、足元のサポートや安全への配慮をしつつも、利用者さんに対して自分たちが『何が出来るか』ではなく、利用者さんが『何をしたいか』というところをサポートしようと関わっていて、ひとつひとつが池田介護研究所さんの「セルフデザイン」という考えに則っており、利用者さんが自己実現を叶える過程に伴走していく、というところが素敵だなと感じました。

福祉留学に行く前と後で変化したことはありますか?

現在大学3年生で就職を意識する時期にあるのですが、自分の興味や関心のある分野が様々なところにあり、周りの同級生達のように自分の進む道を決めきれていない自分に少し焦りを感じていたように思います。

しかし、福祉留学でお世話になったスタッフの方に相談に乗っていただき、このまま学び続けていいんだと思えるようになりました。

また、福祉や利用者さんに関わるということに対して、今まで自分の中でどこか線を引いていたことに気づきました。

ですが、自分の好きなことの話題や自分の得意なことが利用者さんに喜んでもらえることが多くあり、自分の中で思っていた「こういう自分でなければならない」という気持ちが徐々に薄れ、そのままの自分でいることの大切さや人と人として関わることの楽しさを感じることができたように思います。

次に福祉留学へ行く人たちへメッセージをお願いします。

私は福祉の経験もなく、実際行くにあたって不安もあったのですが、利用者さんやスタッフの皆さんがあたたかく迎えてくださり、また、福祉留学の事務局の皆さんなど沢山の方々がサポートしてくださったおかげでとても充実した体験をさせていただきました。

自分の思う福祉について、スタッフの皆さんに意見を伝えたり相談に乗っていただき、自分自身の視野も広がったように思います。

福祉以外にも地域で暮らす、社会と繋がるとはどういうことか、など様々な世界が見え、方法論的な学びだけでなく、もっと俯瞰的な学びもできるのではないかと思います。