屋久島おおぞら高等学校(通信制)3年の阿部さん。高校最後の春休みを利用して3日間の福祉留学へ。

長野県諏訪郡富士見町の連携施設「社会福祉法人 富士見町社会福祉協議会(以下、富士見町社協)」での経験をお聞きしました。

福祉留学参加のきっかけや動機を教えてください!

SNSで福祉留学があることを知り、その時はまだ「いつか福祉留学に行けたらいいな〜」と思っていました。

ですが、進学先も福祉系の学科で決まり、ひと安心したところで「何がやりたいんだろう?」「何を知りたいんだろう」「何を勉強したいんだろう?」「将来何になりたいんだろう?」という疑問が頭の中でどんどん膨らんでいきました。

そんな時に福祉留学のことを思い出し、「今の医療や福祉の現実を高校生のうちに見て、考える機会にしよう」そう思ったのが参加のきっかけです。

福祉留学先である富士見町の印象はいかがでしたか?

自分が思っていたよりもすごくたくさん雪があって、どこもかしこも雪景色でした!(今年は雪が多く降ったそうです)
空気が美味しくて、景色がとても綺麗で、私が住んでいる地域ではなかなか見れないなぁ〜と思いました。
地域の中に施設があり、『地域密着型』という言葉の意味を実際に自分の目で見て、知ることができました。

今回、行った期間が短かったということもあり、富士見町の食べ物が食べられなかったのが残念です…。
でも、長野県発祥のテンホウというラーメン屋さんに行きました。美味しかったです!

留学先施設である富士見町社協で、印象に残った体験やエピソードがあれば教えてください!

どこの施設も印象的だったのですが、特に印象的だったのが、障害者の方の働く場所となっている事業所『活動支援センター赤とんぼ』です。

正直、最初行くことに迷っていました。というのも、ろう者の方とは関わったことはあるけど、その他の障害者の方とは関わったことがなかったからです。

「怖い」という気持ちと「挑戦してみたい!」という気持ちが入り混じって悩んでいたときに、職員さんに「チャレンジしてみよう」と言っていただき、行くことにしました。

体操や自己紹介、移動販売同行を利用者さん達と一緒にさせてもらって関わる中で、皆さんの優しさに触れました。
その経験から、怖いというイメージが私の中でなくなりました。
また、1人1人の個性を引き出しながらお仕事をしていたのも素敵でした。
赤とんぼを訪問したことで、将来、障害者の方々と関わる場所でお仕事がしたいなと考えるようにもなっています。

福祉留学に行く前と後で変化したことはありますか?

「福祉って広いし奥深いなぁ〜」と改めて思いました。

福祉はこれからも変化していくし、誰もがいつか身近になっていくものだと思います。

これからも色んなことにチャレンジしていきたいと何度も思うことができました。利用者さんから「若いからきっとなんでもやっていけるよ」と言っていただき、パワーを沢山もらいました。

勉強しに行かせていただいたのに、励ましや応援、元気を、私の方がたくさん富士見町の方々にもらいました。

「学校に行くのが難しくて休んでいたりしたこんな私だけど、これから出会っていく人たちに、私も与えられる人になりたい」。そう思えるようになったのは富士見町の方々のおかげです。ありがとうございました!

次に福祉留学へ行く人たちへメッセージをお願いします。

富士見町社協さんは、福祉の中でも色んな職種の方々が様々な場所で働いていました。「福祉関係の人はどんなところで働いてるんだろう?」「どんなお仕事があるんだろう?」と少しでも思ったら、行ってみて欲しいです。

どんなことにも言えることかもしれないけど、迷ったら、悩んだら、その一歩を踏み出してみてください。

きっと自分が思ってるより広い世界が見えると思います。

富士見町は電車から見る景色も、車から見る景色も、すごく綺麗で、人の優しさや温もりを感じられる町です。また戻って来たい!と思える、そんな町でした。

私にとって大切な居場所になりました!

富士見町にぜひ行ってみて欲しいです。