広島大学教育学部1年の西谷さん。
夏休みを利用して2週間の福祉留学へ。

長崎県佐世保市の連携施設「宮共生会」での経験をお聞きしました。

福祉留学参加のきっかけや動機を教えてください!

大学の先生に福祉留学の説明会の案内を頂いたことがきっかけです。

私は大学で特別支援教育学を専攻しているのですが、実習経験がほとんどありませんでした。そのため子どもたちと関わる経験をしたいと思いました。

また大学で福祉について学ぶ機会はそれほど多くないため、子どもたちの学校以外での生活や、学校を卒業した後どのように地域と関わりながら生活しているのか広く知りたいと思い、宮共生会に福祉留学することを決めました。

知らないまちに行ってみたいという思いもありました。

 

福祉留学先である佐世保市の印象はいかがでしたか?

佐世保市は外国にルーツのある方が多く、異国情緒のあふれる飲食店が多くありました。まちでは船の汽笛の音が聞こえたり、駅前で海産物を販売している出店があったりして地域性を感じました。

留学期間中のフリー時間に1人で海沿いを散歩したり、佐世保バーガーを食べました。佐世保バーガーは具にボリュームがあり、海と船を眺めながら美味しく頂きました!

私は地元が近畿圏にあり、はじめは長崎の方言を聞き取るのに苦戦しました(笑)

 

留学先施設である宮共生会で、印象に残った体験やエピソードがあれば教えてください!

佐世保特別支援学校で、就労や生活介護の事業所の合同ガイダンスに参加させて頂きました。30以上の事業所が各ブースで展示や説明をしており、卒業後の生活について一度に沢山知ることができました。

生活介護をしている事業所で、保護者の自由な時間もつくっているという話を聞いて、福祉施設は本人の支援をすることにより、家族などの支援にも繋がっていることを知りました。

また、宿泊先のグループホームで利用者さんと一緒に火災訓練を行いました。

利用者さんが消火を試みたり、消防に通報することを分担して行っていました。グループホームはマンションの12階にあったため12階から地上まで階段で避難しました。いつもと違うことが起こった場合の備えは、どの業界に就職したとしても大切で、全てを1人でしなくても周りと作業を分担すればよい、ということがわかりました。

子どもと関わる事業所では、子どもたちについてもっと知りたいと思いました。好きなゲームの話をしてくれたのですが、私はゲームに詳しくなく、ただ聞くことしかできませんでした。私は野球がとても好きなので、野球の話では盛り上がりました。何をして遊ぶのが好きなのか、どのようなことに気をつける必要があるのか、相手を知る事から関係が始まることがわかりました

福祉留学に行く前と後で変化したことはありますか?

福祉業界への就職の道も考えるようになりました。特別支援教育学を学んでいますが、まだまだ知らないことが多く、子どもとどのように関わるのがいいのか迷ったりもしました。知らないことはどんどん吸収しようと思いました。

私にくっついてくる子は人懐っこくかわいいと思っていましたが、支援員の方がその子に「女性に許可なく触らない」と指導していた場面が印象的でした。今を楽しむだけでなく、将来を見越した支援や、地域社会で生きるための支援、指導が必要だとわかりました。そのために教員になった場合、地域を知ることも大切だとわかりました。

また人との関わりを大切にしたいという意識が生まれました。

宮共生会さんには多くの事業所があるため、2週間で沢山の事業所を回らせて頂きました。利用者さんとオセロをし、1週間後に再会した時に「オセロやったね」と話しかけてくださったこと、子どもと関わる事業所に数日後に行くと「また会えたね!!」と子どもが笑顔で言ってくれたこと、どれも嬉しかったです。

支援する側だとしても、こちらが笑顔にしてもらっている感じがあり、人と関わることの楽しさを再確認しました。障害があるからという見方ではなくその人自身と向き合って相手を知るようにしたいと思いました。

次に福祉留学へ行く人たちへメッセージをお願いします。

私は福祉の知識もなく不安を感じていましたが、挑戦してみて本当に良かったと思います。

留学先、留学期間、宿泊先、費用のことも相談できます。また、実際に行ってみると2週間はあっという間でした。人とのつながりを感じ、楽しみながら新しい経験ができるので、気になった方はぜひ挑戦してほしいです。

応援しています!