就職を考えた時に、実際に現場で実践をして、これまでは外側から見ていたものを内側から、社会福祉施設に従事する者の視点から見てみたいと思ったと話す北原さん。一週間の福祉留学へ。
福井県勝山市の連携施設「社会福祉法人勝山福祉会 さくら荘(以下、さくら荘)」と福井県福井市の連携施設「一般社団法人Orange Kid‘s Care Lab(以下、ケアラボ)」での経験をお聞きしました。

福祉留学参加のきっかけや動機を教えてください!

大学3年生で就職について本格的に考える時期になり、福祉関係の中でも特に児童分野での就職を考えています。

大学の講義で知った福祉留学を通して、実際に現場で実践をすることで、これまでは外側から見ていたものを社会福祉施設に従事する者の視点という内側から見てみたいと思ったからです。

また、自身のアルバイト先の放課後等デイサービスの施設や以前インターンに参加させていただいた社会福祉施設など、施設ごとの違いについても注目して見てみたいと思い、参加を決めました。

福祉留学先である福井県の印象はいかがでしたか?

福井県はこれまでの人生で一度も行ったことがありませんが、1週間過ごしてみてとても素敵な街だと思いました。

私が住む長野県には無い海や、普段見慣れた山まで、とにかく自然豊かで、初めての地とは思えないほど穏やかに過ごすことができました。

福井県には特有の方言があり、人柄は柔らかく優しい印象がありました。
また、施設がお休みの日には、せっかくここまで来たならと思い、県内各地に出かけて福井名物や観光地をひと通り堪能しました。
ラーメンと焼き鳥がおいしかったです。

留学先施設であるケアラボ・さくら荘で、印象に残った体験やエピソードがあれば教えてください!

ケアラボで関わるまではこれまで医療的ケア児に関わる機会がなく、コミュニケーションを取るのがとても難しかったです。

自分が与えた刺激に対して反応しているのか、本当に楽しんでくれているのか、言葉の代わりに視線や身体の動きから読み取ることの大切さを感じました。

職員さんの関わり方から学ぼうと思い見させていただいたのですが、いい意味で大人や周りの人たちと同じように接していて、特別扱いをせず、地域の保育園や小学校に通うことができるようにしようという思いが、制度や各関係機関の連携、医療的ケアの知識だけでなく、子どもたちとの関わりの様子から見られたのが印象的でした。

さくら荘では、利用者さんとたくさんお話をさせていただく時間がありました。

普段から大学では子どもたちと関わることが多かったため、ご高齢の方々と話す時に、声の大きさや話し方、盛り上がる話題について悩むことが多かったです。

振り返りの時に職員の方が「僕たちも毎日手探りで利用者さんとの関わり方を考えています。」と言っていて、毎日の関わりの中で常に考えていくことが大切であると感じました。

昔働いていたときの話や、家族の話をしたときに、利用者さんの話したいという気持ちや笑顔が引き出せたこと、そして、まずは自分から積極的に関わる姿勢や話を聞く姿勢で向き合うことで少しずつ信頼を構築していくことができるとわかったことが印象に残っています。

福祉留学に行く前と後で変化したことはありますか?

もともと福祉の仕事に就きたいという気持ちで参加しましたが、よりこの業界で仕事をしたいという思いが強くなりました。

また、児童分野での就職を希望していましたが、障害分野、高齢分野でも広く活躍できるようになりたいという気持ちになり、将来の選択の幅が広がりました。

利用者さんやそこで働く職員さんと直接関わることができたからこそ、福祉の仕事の奥深さや楽しさ、やりがいを感じることができたような気がします。

次に福祉留学へ行く人たちへメッセージをお願いします。

福祉業界に就職を考えている人は、ぜひ一度福祉留学に行って現場を見てほしいです。

また、施設によって取り組み方や力を入れていることに違いがあると思うので、新しい発見があるかと思います。

日常から抜け出して普段と違う場所で、普段と違うことをするのは、新鮮で楽しく、自分にとってもいい経験になると思うので、少しでも興味があったら1歩踏み出す気持ちで参加してみるのもいいかもしれません。

将来につながるいい経験になったと思います。
就職活動に弾みが付きました。ありがとうございました。